AAスレお気に入りのまとめ息抜きで書いた短編

807 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:18:24 ID:3hfnCAEs0

おはようございます。スレ主です。息抜きで書いた短編が完成しました。
ストーリースレでも投下を考えてますが、先にこっちで投下しようと考えてます。
リアルタイムで見たい方はいらっしゃいますか？

809 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:38:38 ID:3hfnCAEs0

では、投下と参りましょうか。ほんの23コマですが、お楽しみください。

810 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:39:00 ID:3hfnCAEs0

　　　　　　　　　　　　　　　　_　　　　　　　　,.　===ミ
　　　　　　　　　　　　／　｀ヽ　_　へ／　　　　＼
　　　　　　　　　／　／｀ヽ -― 〃＼　　　　　　　＼
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　　　　　　　 / ∧ /　　 /　」l　　 /j 　V 斗ﾄ＜　　ヽ.　ﾄ
　　　　　　　 V /八　 i 〃丁ミx ／ /　　i V　r=ミ　　　i〈∧
　　　　　　　 Y　　ヽ　《　う::::(_ﾄ. /　　　ら:::(_j 》　从 }//〉
　　　　　　　 }　　　＼　V辷ソ.　　　　 V辷ﾂ/　/ ／}/〈
　　　　　　　 |　　　　に二)　　　　＿＿　｀　厶イ. 　///
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　　　　　　　 ∧　　　ﾄ､　　　i　　　　　　　　　ノ {///〉
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　昔々、ある所に三度の飯より着替えが好き、等と言われる程
　御洒落が大好きな王様がいました。他の国で新しい服が流行ったと
　耳にすれば即座に服を取り寄せ、自国で新しく服が作られたと聞けば
　仕立て屋を呼び寄せて専用の服を作らせる程でした。

811 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:39:15 ID:3hfnCAEs0
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　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-ｰ￢'　　　　　　　ﾞ弋＿__　〉
　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　 l＼　、　　　　　　　　　　　｀'-､ "ヽ
　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　 "`.ｧ._.（　　　　　　　　　　　　　 .ｌ　 |
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　　　　　　　　　　　　　/＼　　　　　　　　　　　| .､￢'''｀-ﾆ―-　....二 / 　　　　　|
　　　　　 ._,,,　───/　　｀'-､　　　　　　　　ｌ　ヽ、　　 .ﾞ￣″.r‐./ 　　　　　　!
　 ._.. ｰ'"゛　　　　　　　　　　　｀''-､、　　　　　＼　ﾞ' ...,,＿＿_/ ./ 　　　　　 ,./
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　しかし、度が過ぎた浪費で国の財政は火の車。おまけに着替え以外の
　事には全く興味が有りません。そんな事情を知った一人の仕立て屋が
　一儲けしようと一計を案じたのでした。

812 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:39:31 ID:3hfnCAEs0

＼　　　　　　　　　　　　　　　　_ヽヽ＿　 ,.r=､
　＼.　　　　　　　　　＞ ´　　ヾ!　　｀＜⌒',＿
　　　　　　　　　　　＞ ´　　　　　　　　　　　　ヾ　}.　　　　　／　　　　／
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　　　　＼..　　　/　　 /　ﾒ､ /　　　　／　　　　',　/ ヾ i.　　　　　／
　　　　　　 /　　 /　 /　/ヽ　　,.ィヽ　　　　　∨/　K. 　　　／､　　　　　　　　　_ 　-‐ ´
　　　　　　　 / ,　　,'　 Vミ:.､!/　　 N　＼|. 　　　i/,　 !/　　　　　　　　　　　 -‐'"´
　　　　　　　 | ﾊ i　|　　抃芋ミ､　 | r≦手三　　 |/　ム
　　　　　　　 |' .〉|　|, -.{了::刃　ヽ.!　 {了:::刃　　 {　/:.ヽ.　　　　　　 -‐‐‐‐　"´
　　　　　　　　/´ﾄ./　,! ゞ赱ソ　　　ゞ赱ソ　　.∨:.:.:.:.ヽ
　　　　　　 i　 i ,'　ﾊ／）　r ,--- ｬ　　　|　　　|:.:ヽ:.／
　　　　　　　　',　{ }　! /　/　　V＿__.ﾉ,..--.<|　　ﾘ:.:.:.:.:.:!
　　　　　　　　 }　｀　.V　/ ＞/:.:.:.:.:.:ミ:.:.:／/| 　 /:.ー- ''
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　　　　　　 ⌒ヽ　　　　　イ､:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.',:.:ﾚ'￣´　　　＼　　　　　　　　　　｀ﾞ　ｰ-　_
　　　　　　　　　｀/ヽ＿＿ノ　）:.:.:.:.:}:.:.:.:.:.:.}/　　　　　　　＼
　　　　　　　　　（_,　ヽ　て　}:.:.:.／ー-- ''.　　　　　＼　＼
　　　　　　　　　 {　　ゞミ（　}イ　ノ:.:.:.:/
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　ある日、『どんな人でも頭を垂れる魔法の服を作る仕立て屋』の噂を
　王様は聞きました。興味を持った王様は、御触れを出して仕立て屋を
　招く事にしたのでした。

813 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:39:56 ID:3hfnCAEs0
　　　　　 /__/__／――――　　　　　ィi〔　￣￣￣辷V ,く　　　　　　　　　　＼　}
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　　　　 { /　 )　　　　 =‐　　　／　　　　ィi〔　 /　　　　　＼　　　　　　　　 / /
　　　　乂/^l　　　　　　　 /　 ≦⌒ 　　　 /　　　　　　＼　　　　　　/／
　　　　　 f　 { ＼　　　 /⌒/　　　 7/　　　＼_ 　　　 }　　　　＼　　　／
　　　　　乂_‘,　 ≧=‐　{　 /　　　　Ⅵ　 {__/　　ｱ　　　|　　　廴 _,〉
　　　　　　 {　 )　　＼　∧ ,′　　　　 |/㌢笊示 // 　　/　 /　 }
　　＞――ｧ―乂　ヽ　^{　　　　　　ゝh::(　 },′　ノ　 /ヽ八
／i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:‰ｉ:ｉ/i:i:i:ｉ＼　 ≧ﾊ　　　　　　 |　ゞ'　　/ィi〔 | ／ (　＼
i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:／i:i:ｉ:∧i:i:i:i:i} ｀`～,/‘，　　　　 |　 ::::　　　〉　　　/ ＼
i:i:i:i:ｉ:ｉ/i:i:i:i:i:/ｉ:ｉ}i:i:i:i:i|｀`～/＿＼　　　 | 　 , ～／　　　/￣⌒
i:i:i:i:ｉ/i:i:i:ｉ／i:i:i:}i:i:i:i:i|　　 }i:i:i:i:i:＞＼　　 !　　＜　　 /／
＼ｉ:ｉ{i:ｉ:ｉ:/i:i:i:i:i/i:i:i:ｉ:ｉ|　　/--γ　　＼ｉ|爪　　　) ／^
i:i:ｉ≧=ｱ{ｉ:ｉィi〔i:i:i:i:i:ｉ:}　ノ　:.　　　　　　＼__　　,／
i:i:i:ｉ／　 )｀`～､、‰,　　　　　　　　　　/　　　 -￢冖￢＝=-‐===≦
＜　ィi〔i:i:i:i:i:i:i:ｉ:l　　　　/ :　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　＼i:ｉ:ｉ:〕iト
　／i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/　}　　{ /　　　　　 ′　　　　　　　　　　　　　　　ヽi:i:i:i:i:＼
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　　　　＼i:/　 ,　 :.　 ,　　　　　 ,　　:.　　　　　　 :...　　　　　　 }i:i:i:i:i/
　　　　　　 ^　　　　乂′　　　　/　　 }　　　　　　　　　＼　　　　　　｜ｉ:ｉ:/
　　　　　　　　　 l　　　}　　　　　, 宀　　　　　　　　　　ヽ　　　　 |i:ｉ:/
　　　　　　　　　　　 ,　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿_ イi:/
.　　　　　　　　 l　　　　　　　入　　　　　　　　　　　　　　　　　Vi:i:i:i:i/i/
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　　　　　　　 }　　 ,　　　 /　≧=‐ ヽ　＼　　　　　　　　　　 ≧=‐ｱ
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　　　　　　　　　　斗　:.　 / , ＼　　　＼i:}　　　　　　／ィi〔　　　　,
　　　　　　　　　　　　　　　 }　　＼　　　ｧ　　　　　／‰
　　　　　　　　　　,′　　　人　　　 ___アく　　　 /／　　　　　　　　　‘，
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　招かれた仕立て屋は服を仕立てる事を快く引き受けました。
　そして出来たばかりの衣装を身に纏い、王様は見せびらかそうと
　パーティを開くのでした。

814 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:40:13 ID:3hfnCAEs0
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　王様の服を見た人は一様に目を伏せてしまいました。
　それもその筈。男性は露出の高さに勃起して前屈みに
　なったので、自然と頭が下がっていたのですから。
　当然、女性も王様に目を伏せる理由を言える訳が有りません。

815 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:40:26 ID:3hfnCAEs0
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　　　　　　,' .,'.i　ｨ'i!´ｉ i⌒ﾄi. iﾞi　i!. i i,イi　i i!｀i: i　 !　　｡ﾟo
　　　　　　i　i ﾄ､从!人ﾄ､i i!. i ! i i i´|_ﾉレノi /i i!　i
　　　　　　l　ﾄ!彡三三ミﾐル' 乂从彡三三ミﾞリi . i
　　　　　,ィ　ﾊ　て:○:ﾊ　　　　　　心○:ﾊ　 /!　ﾄ.
　　　　 i |　i: i　 |i::ｏ::o:i|　　　　　　|i:O::oﾟ:i|　i::| . | i
　　　　ﾍ!　 .:!　乂::::o:ﾉ　　　　　　乂:::ｏ:丿　!:! . iﾉ　　(⌒'⌒)
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　　　　　　乂 !:人　　　∨.::::::::::::::::::.∨ 　 . ｲ:::i　 ,'
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　　　　　　　　ヽﾒ!ｲi`ー',≧lコｌlﾆl≦.ゝ‐`　ﾘﾉノ __,ｨ
　　《￣｀ヽ､_//´,,||　ｨ".://｀ヽ〆ﾍ:.`ヾ. 　　／,// ＿＿
　　　ヾ.､＝/ ｨ｀､,ヘy=.､'/―‐v―‐i:::::.,ゝ=､,ヘ.''| i,ｲ―フﾉ
　　,ｨ＝ヾ　i_,　'´｀,､i＝ﾞヽ　 /◯ﾍ　ヽi｀yく_ﾍ　〉'=‐,ｨ／
　〃＿‐＝‐｀ヽ､__丿＝ゞ､. ヽ◯/　ﾉ＞ﾄ､　.／､≠'ｲ》
　ｰ―┬‐,イ〃/i∥ii´_/.:o≧个≦o//´ゝ‐'!! ﾄ､ヾ＼'
　　　《:::::i i 　/､,ii　.i|'.＼o》ﾆ又ﾆ《//　'"/^||/,ヘ､〆
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　そうとは露ほども知らないので機嫌を良くした王様が報酬を
　出そうとすると、仕立て屋はそれを断り、一つ頼み事をしたのでした。

816 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:40:49 ID:3hfnCAEs0

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　　 i　　 _ ＿　.） ,'　　　　　　 |　　　（ー‐）　'"　（ー‐ ）　　　!
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　　 |　　ｰ ― ､}´;￣￣;｀ｰ‐-/;:;＼　　ヽ＿人＿_,ノ｀　　／,.,.,.
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　「私が持てる技術の全てを注いで最高の服を作りたい。しかし、それには
　　長い年月と作る過程を漏らさない後ろ盾が必要なのです。王様、どうか
　　貴女に私が思い描く最高の服を仕立てる手伝いをして頂きたいのです。
　　協力して頂ければ誰もが言葉を失う素晴らしい服を作ってみせます」と。

817 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:41:03 ID:3hfnCAEs0
　　　　　　　　　　　　　　　　 -ー ,㌃⌒汽=ミ、x―――=ミ、
　　　　　　　　／´＾´ー〃´　　　_ ,;..::´｀ﾞ　　　｀^ー、　　　　ヾヽ
　　　　　　　ﾙﾘﾊ ij´　　　　,;z ´　　　　　　　　　　　ミ、　　　ヽヾ
　　　　　　　　　乢卅i{{　　　　´　　　　　　　 | 　　　　ヾ ; 　　　　 } }
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　　　　　　　　廴/》　　　 /　　　 /、! .!　l| 　:|　 |　　!　　　}ｉ.　　　 i j
　　　　　　　 ,,《ム、　 ,;　　 :|　/　＼|　!|　 :! ./| 　 ! 　　 }ｉ　　　j !
. 　　　　 ,;;彡´ |ミﾐ;|　 |l　　| j!/_＿___ ヾ.|.|　j!/　ヾ、j!　　　 l 　　ﾉ'
　　　　　zｼ　　　∨　|　 l|　　|/´~｀`ﾞヾﾐﾞﾒ｜/´ー―K|　　｜
　　　　　＼　 /ﾘ　ﾔ;,|.,ﾍl|　　|　／/／　　ﾉ' _＿___　l! ! 　 , ｜
　　　　　　ソ/ 　|.ヾ|いl|　　|　　　　　　 .:!　~`ﾞミゞ ! | 　/! ﾒ、　　 |　ー‐
　　　　　　 /　　.!　.|ﾞｿ|　　|　　,、　　 :ｿ　　　　　| l| /ﾉ'| i| 　　 |　、＿,
　　　　　　　/　　 |　｀ﾞﾐl| 　.l|　　|-ミ-　..__　　　　　/!.!j!/ j! i| 　　 ´
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　　　　　ﾑ￣下￣下￣´.| |ﾞヾ二二_|__／／＼ヾ､　ヽ}　}　　! 　　　 i　　!
　　　　ハ、　ヾ、`ﾞﾐ:、 | |｀ﾞー、　　 ´　　　＼´＾´´＾ |　　|　　　　,.′ /
　　　＾´i:i:i:iﾐ～～～、　| |　　　　｀　　　　　　　ﾐー- ._|　｜　　 ,.''　 ./
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　この素晴らしい仕立て屋が作る最高の服とは如何なるものか？
　好奇心をくすぐられ、王様は仕立て屋の願い事を聞き入れて
　援助を始めたのでした。材料は勿論、場所や衣食住に至るまで
　それはそれは惜しみない援助でした。

818 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:41:27 ID:3hfnCAEs0

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　仕立て屋が服を仕立て始めると部屋にはいつも鍵が掛けられ、
　誰も入れないようになりました。部屋の中を覗かないように命令し、
　食事も部屋の前に運ばせて給仕を帰らせる徹底ぶりでした。

819 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:41:43 ID:3hfnCAEs0

　　　　　 rfﾆ､ヽ
　　　　　 l｡｡ f9i
　　　　　 t≦_ﾉゝ､　　　　　　　　　　　　,,....,,,,__　　　　　　　　,rrテ≡＝=-､
　　　　　　｀フﾞ´,,:: -- ::､　　　　　　　,r''"''''''ヽ:::｀ヽ.　　　　　（〃彡三ミミ::｀ヽ
　　　　　 ,rﾆｭf::r-‐t::::::::ヽ　　　　　f´,,..、　r"::::::::::i　　　　 /"~´　　　i三ﾐ::::i,
　　　　　/,,,　Y.. -‐ ヾ::::::::l 　　　ノﾞ f･=　 7:::::::::::l.　　　　f:､　‐-:、　(ミﾐ:::::::l
　　　　ﾑﾟﾞﾞ' く､'ﾟ`　ﾞ'"):::l　　　　ヽ''　　　　ﾞ'⌒ﾘ:ﾉ　　　　ﾉﾟｦ　''・=　　ﾘ::r-､ﾘ
　　　　　l=,,;;:. l=､　 ..::" ,)ヽ、　　　j⌒　　　ﾄ'"fノ　　　　 l (-､ヽ'"　　ﾞ'´ﾉ),）
　　　／`ゝ-''^ヽ''"　 ,/: : : :＼　　ヽ、: : : '" ノ^i,　　　　　lｨｰ-､　　　　ﾉ-ｲ
　　 /rf´ i′　 ,f^ヽノ:,. - - 、ヽ,,. -ﾃ）　,／　　｀ヽ、　　 t_ﾞﾞ　 _,,.. :: "　 l、
　　　ﾞ'ﾞ　 l　　　l: : j :f´: : : : : ヽ,/　　 '''"´　　,,.: -　ヽ　　｀ﾕﾞ"　　　　,ノ::ゝ､
　　　　　 !　　 /: :ﾉ l: : : : : : : ノ,　　　　　　,:'"　　　ﾞヽ i,.r‐(´::::〉　　 ,.ｨ":::::/::::::
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　いつも服を見せびらかす王様が出歩かなくなり、民衆も最初は王様の
　様子を心配し始めます。が、新しい服が出来るのを待っているだけと
　聞くや否や「いつもの奴か」と関心を向けなくなり、誰も気にしなくなりました。

820 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:41:58 ID:3hfnCAEs0

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　　　／　　　　　　　　　　　ヽ　　ヽ　　　 /　　　,.ィつﾊﾊﾊ　　ﾘ　 '､　　　,'.:.{　　〈 .. .,､　　　　　　ﾊ:.:.:.:.:.ヽ
　　／／　　　　　　　　,r'ﾆミ彡ﾐヽヽ. 　 /　 _,ﾑ/　ｿll: ：::ll　　/　　 i　　　{.:.:.!　　,r=== ､_,　　　　ハl.: .: .: .:.ヽ
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　VV/.:.:.:ヽU〈　　　=＝｀′ ,r==ｲjjjj!　　　 l.:.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l　　　　　　ヾ「¨¨¨´　　　　　.: .: .l :／
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　.:.:.::l　ヽ　　ヽ　　　 r---ｧ/　　　　　　　　　l　　 l　　　　 ,.ィ　"´. :. :. :. :.: .:l／　　　　ヽ　　　　／　. :. :.: .: .: .
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　.:.:.:.:.:.ﾄ､　　　 ,.ｲ((　ﾊ　l.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.r=＝＝＝ ∩､ /.:.:,′.: .: .: .:. : .:. ｀7ｰｰｰｰｰｰｰV.: . :. :. :. :. :. :. :. :. :. :
　.:.:.:.:.:.:l　＼／//　｀ｰ'　V.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼　　　　 l lﾉ.:.:.:.:.i　.: .: .: .: .: .: .:.:7ｰｰｰｰｰｰｰV. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :
　.:.:.:.:.:.:.l　　　//　　　　　ﾄ､..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:(￣｀ヽ　,.イl.:.:.:.:.:.:l. :. :. :. :. :. :. :. :7~~~~~~~~~~~~~ V.: .: .: .:. :. :. :. :. :. :.
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　他の大臣達も服を買ったり歓迎会で出費が嵩まないようになったので、
　下手に薮を突かないようにしようと放置を決め込み、王様の近況を
　知ろうとする者は殆ど居なくなったのです。

821 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:42:16 ID:3hfnCAEs0
　　　　　　　　　 ,ィ ==ミ､
　　　　　　　　　　 / 　　　ヽ',
　　　　　　　　　　　　 }} .へ
.　　　　　　　　　　／^ ヽ/ ﾍ　＼＿
　　　　　　　　 / 　／~~　 ',　　ヽ｀＜--､__
　　　　　　　　　　　/ .／　　　　 ,　　 ',　　ヽ }_　｀ヽ
　　　　　　　　　　 / /　　　　　　　i.　　　',　　　 Vヽ
.　　　　　　　　　 /　　　 i　　　| 　　 i　　　　Vﾒ　　}
.　　　　　　　 ,　'　.　i　　 |　　　|　　　 |　　　/ } ﾉ.　 ,
　　　　　　　 /　i　{ `ト{　 i 斗ｨf=ミ、　.}　／ / ! }　/
.　　　　　　 /ｲ./|　汽沁ヽﾄ {　んﾊ》　.|-､／　,ノ..ｨ
　　　　　　　　 /　　 } Vﾘ　　　泛ﾂ　　 !　}　　/ィ:.:.:＼
.　　　　　　 / /i　{八.　′　　　 |　　　|..ﾉ .／:.:.:{:.:.:.:.:.:＼
　　　　　　　　{/　|　　 i:､　v_ぇ　　 !　　 |..イ:.:.:.:.:.:|ヽ:.:.:.r--`
　　　　　　　　　 ',　　{　＼　　　　|　　　{:.:.:|.:.:.:.:.:.|　ヾノ
　　　　　　　　　　ヽﾄ!　　　ー≦ |/}　 ∧:.:!:.:.:.:.:.:|
　　　　　　　　　　　　ヾ.　 ',　　 i.　　 j／:.:.:Vﾚ ⌒V.ﾞ',
　　　　　　　　　　　　ﾊﾉ　　}　, -''. :.　　　　　 ',
.　　　　　　　　　　＞ ´　　　 ′ 　 ',　　　　　　　}
.　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　 j
　　　　　　　　　 /　　　　　　ﾉ　　　　　', 　　　 ,: '
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.　　　　　　ゞ:.ｿ　　　 {　　　　　　　　　 |　　　 ,　:､
.　　　　　　　　 ≧=--=ﾍ　　 .:.r.:.:.:',　　 |　　　.,　　｀＜
　　　　　　　　　　　　＼__ ヽ　.:.ゞ':.:ﾉ　　ﾉ}　　 i　　　　｀￣｀＜
　　　　　　　　　　＞ __｀''ー- =≦　′ 　 j　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　／ '´　　i 　　 !　　′　 /　　　　　__
　　　　　　　　　／　　　　 ',.　　｜ ./　　 /　　　　'´　　｀　　　.',
.　　　　　　　／　　　　　.',　　 !　′　./　　.／　　　　　　　　　　}
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　そして、「新しい服が出来た」と久しぶりに歓迎会が開かれました。
　しかし、出来た服は何処にも見えず、どう見ても裸ではありませんか。
　歓迎会に参加した人々は驚いて言葉もありません。しかし、王様の
　自信たっぷりな表情を見ていると、何も口出しできませんでした。

822 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:42:32 ID:3hfnCAEs0

　　　　　　　　_ｨｆ' ⌒｀ﾐーx_　 -‐…===…‐-　_
.　　　　　　／´　　　　＞｀≧x､　　　　　　　｀ﾞ　､
.　　　　　　 , ′ 　　　／ ,ｸ'⌒／ ;:　　　　　　　　　＼
　　　　 ,,′　　　　　,　 , ' 　 ,:′, '　　　　　　　　　　 :..
　　　　　 {i　　　　　　 ′ 　　　 ,'　　　　　　　　　　　　 }li
　　　　 |l　　　　 /　/　　　 ,'　　　 :　　　　　　　　 }li
　　　　 ||　　　　 /　/　　　　　　　 :　　　　 :!　 :　 :　　 }li
　　　　 |l　　　 /　　　　　　　　 : 　 :　　　:!!　:! 　i　　}l!
　　　　 {i 　　 /　　　　　　　　　　　 ! 　 :　　 :!i:　!　:i　　 il:
.　　　　＼、　′　　 / 　　,'　　 :　i:!　|　　:!　　 :! l　!　:!　　 l|
　　　　　　　　　　 ;,k 　 :!　　 l:　il　:!　　:!　　 :! l :!　|! 　　 l
　　　　　　 .l　　 ,: j i　/|　　　l ! l!　l:　　:! 　 /　i !　j{　　　 :!
　　　　　　 .| 　 / /И/ j!`ヽ、| ! l!　!!　 /!　/ ／ﾘ^ｖ'! 　　　:li
　　　　　　 .|　∧/ ,xf斧=ﾐX､＼! l　! ! /斗匕三二ﾐx|! !　　 :il
　　　　　　 .i /И!　ハ爪j}刎ヾﾉ',ﾊ! ﾉ'　'ﾞｨJ爪::ﾘ 'ﾞ !i !　　 |l
　　　　　　 .|iN　l| !{　;,乂_,沙'　　　　　　､乂_沙'　　jハ　　 i!
　　　　　　　　 |l 　 l|从　｀^｀¨＾　　　　　　｀¨＾ﾞ´ 　 / /l!　　l! =-＜
　　　　　　　　|i　　l!}∧　　　　　　　　;.　　　　　　 /ノ/l!　　 l! 　　 .｀ヽ
　　　　　　_二ll 　 :i { ∧　　　　　　 ′ 　　　　 ////l!　　 :!/ 　　　 '
　　　　ｱ´　　 l: : 　i l///＼　　　　、　　　,　　　 , }/// l!　　 !　　　　　　}
　　　　１　　　..|　!　| |///il兊:.、　　゜　　´ 　　／ﾄ=≧ｰ!　　 :!　　　　　 {
　　　 |　　　 |　l　| |/ 　　＼　＞　　　　　.＜ .／　　 _.l |:　从.　　　　　 |
　　　　 !　　　.|　l │ｌ.　　　　＼ヽ　｀TT´　　／　　　 |　　′ヽ.　　　　 |
　　　　!　　从　l　| 　　　　　　`‐＜ニ＞‐´　　　　　　 |　,'　　ヽ　　　 |
　　　　　!　./＼　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　/|　　 .∧　 _ノ|
　　　　　 V　　　７　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/　|　　　Y´ ／
　　　　 /　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　　| 　　　∨
　　　　 / /, 　 | /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　',　　ﾄ、
　 -=彡.ｲ　　 | .{　　　　　　　　　　ヽ　/　　　　　　　　　　 |　　ﾊ　　い＼
　　　　 ,! 　　∧{　　　　　　　　　　　　v　　　　　　　　　 |　/　| 　 |　|イ
　　　　|　　l　|　　　　　　　　　　　　!! 　　　　　　　／ /　 .|　　| |ﾉ
　　　　| 　　l./|　　　　　　　　　　　　 }{　　　　　　　　　∠ イ　　 | 　从|
　　　　| 　　| ！　　　　　　　　　　 }{　　　　　　　　　 Υ　/
　　　　| 　　ﾋ圦　　　　　　　　　　　　　i!　　　　　　　　　　　　 /| ./
　　　　| 　　|　Α　　　　　　　　　 ! 　　　　　　　　 ,ｲﾚ(
　　　　ﾊ　ｉﾋ幺癶、　　　　　　　　人　　　　　　　　　／　　|
　　　ム.乂_|　　　＼　　　　　／∠＼　　　　　／　　　.|
　　　　　 .| 　　　　｀ヽこﾆ=-‐彡-‐ 　＿＞‐-=こシ´　　　　|
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　この反応を見て王様は仕立て屋を更に気に入りました。
　そして財貨を取らせようとしたのですが、仕立て屋は
　再び断って頼み事をしたのでした。

823 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:42:49 ID:3hfnCAEs0
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　　　　　＿,.二ﾆ-‐フ´ ／　／!|　＼　｀ｰ --‐　, ｲl､丶、ト､__
　　,ｒ‐＜´　　　　／　　'　 /´　|ｊ　　ヽ、　　 __／　' ﾊl、　ヽ　｀丶、　　／⌒〉
　ノﾊ　＼　／　　　　／　　 jl|　 ,'　　ｊゝｨ厂　　 ′/ｌ∧　　　＼　　＼/　　 /
∧丶ヽ　　 V　　　　 /　　　 /ﾘ　;　　 /⌒ｌ|　　　;　/ /　ﾍ　　　　ヽ　　 /　　 /、
l　l､、 } 　　ヽ　　　 /　　　ﾊﾉノ　／　　∧　　,' / /　　ﾊ　　　　＼丿　　厂＼
、_}／ﾉレｰ‐-､＼　 / 、　　 |/'´ ／ﾝ=c'､{ヽl　 ' / /　　　　}、　　　　レ- '⌒ヽ__　ヽ
´　／´{　　　　｀ヽV___､＞－-､く　 /７个i/　ﾍ.0/ /　　　ハ　　／　　 _,. イへ＼＼
　∧0 ﾉヽr─-､___）一´- ､／　） ∨ / / jｌ　　 ∨/=-、　　(⌒＞‐イ　　_∠´　/ｌ　/!　＼＼
　{. ﾊ |　 {、_　　　＿_＿_) ／／　　　/ |　　 /　　＼ (⌒( 　 __｀二´-‐┬' ７/ｌ | 　ハ　ヽ
　ヽ､ハ　＼￣￣ - '´　／ｉ　/　　'　 /　'ｌ　 /　　　　ヽ＼￣ヽ、　_, ／　/∧リ-－　〉　〉
、　〈　｀＞‐-｀ニ＞─＜　 !/　　　 /　　|　/　　　　　　　＼＼,＿￣丿_∠´　厂丶　/　/
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　「御覧になった通り、私が作った服は素晴らしい物だったでしょう？
　　それを広めなければ何と勿体無い事でしょう。この国の人々が、
　　私が作る服を気軽に服を着れるようにして頂けないでしょうか」と。

824 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:43:09 ID:3hfnCAEs0
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｨ´　 ./　　　 ` ＾}!　　｀ヽヽ }i、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,/: {:人 {　　　　　　}!　　　ﾊ　Vﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ノ;. Y　　ヽ　　イ　　 }!　　　　 }　}!ﾉ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒7 .人　i {　ィ"__{ i{　　}!　　　ｲ　ミ{ .}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .人( ;i{ぅ、{　 { ＿ゝ乂　　　　　　　 )kﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／イ　′　ヽ＼⌒ぅ心_}　　; ト＿_>:イ_ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ{⌒７　/:{　r'　　　　＾¨¨⌒ ／　「ヽ　_,ノｲ
　　　　　　　　　　　　　　 { ﾉ　 {　:{ ∧　、_　　.:::::::ムイ　 , :} /イﾉ}ｰ'
　　　　　　　　　　　　　r(＿rvj {/(八　　, ﾊこｰ　　　　}　／八,／イ
　　　　　　　　　　　　(乂ｰ_〃⌒＞ _)／)_,∧＿　　.ィ／　　　;ーゝ　＿_
　　　　　　　...＜⌒ゝ　乂ーゝ　　　　 ≧ｓ｡.ノ{ ー‐／　イﾉイ}＼::::::::::::::}
　　　　／.:／i:i:i:i:i｀ヽ:..ー(ー＿≧ｓ｡ __,／:ﾉ:::.ヽ:.⌒￣::::::::::人}ｰヽ__,／／)ノ)　　 ,、
　　／⌒＞ｰｧ_(⌒ｰ＾ヽ{:::::⌒¨¨´:::::::::::::::八:::ノノ.:::::::::::::::イ／⌒≧ｓ｡ー＜ー―　'ノ
　　{_::::::斗　r'⌒ }　ー-　ｧ＿_／⌒／￣　ヽニﾆ｡ｓ≦::::<_、　　　　　　＞ｰ┐＜ーっ
　 (乂／　厂 r'.ノ⌒￣￣ー　⌒ ／　　　}　　＿　 } }::::/⌒{ {≧ｓ｡.　　　＿,ノ≧=--－ ')
　　)::::::ーク ´　　　　　　　　　／　　　　　　　　／.l l:/::::::::从_{乂ゝ￣乂　ー――r―　´
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八　　 :}　　　　　　　　　ｲ　　　 ∨{:＼...、　　　 ./⌒ゝ:::::::::≧=--{
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　　　　　　　　ハ! ゝ　　　　　　　　／　 .; ｀　　　　　　　i 、　　　　　　｀ヽ::::::::::::::::}!:::::::::::::::ﾉ
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　その願いを聞き入れて王様は仕立て屋の服が人々の手に入りやすく
　なるように補助金を出し、他国の服を仕入れさせず、王様自身も
　仕立て屋が誂えた服を着て宣伝に乗り出しました。

825 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:43:27 ID:3hfnCAEs0
　　　　　　　　　　　　 _..-‐-ミ　 ,....-‐‐-...._
　　　　　　　　　　　　　フ:::::::}´-､::___:::::::-､:::ヽ
　　　　　　　　　ゝ=ﾆ´::::::::::::/::::::ヽ:::`ｰ:､:::':,:::::∨
　　　　　　　　　　　　/::::::,ﾍ`r{ll､:::::::::::::::::::ヽ::':,::::∨
　　　　　　　　　　 /::,ｲ/:::::ﾊ　ﾏ::::､|:::,ィ´::::',:',:::::l
.　　　　　　　　　　 i::/i/ｨ::::_ﾍi-‐ヽ:::::!ｲ苡ｱ::::ﾐ:r､∨
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　　　　　　　　　　　　　ヽ､:::ﾍミ､　 {　　 u 彡'ﾘ::}::::::',
.　　　　　　　　　　　　　　 },ﾍ:::ﾍ　　f ｺ　ィ .i::::::!:::::::',
　　　　　　　　　　　　　　　ノ::}:::::i:::＞. _／　 l::::::l:::::::::',
　　　　　　　　　　　　　_{:::/:::::{-‐ ´ }　　　/:::::ﾘ:::::::::ﾊ､
.　　　　　　　　　　　　〉´　 {:::::::ﾑ__　　　　 f::::::::{__` ｰ- _`:.､
　　　　　　　　　　　 ,　　　ヽ:::::::) ￣`　r‐ﾍ:::::::ヽ　　　　`}::`ヽ
.　　　　　　　　　　　 /　　 ,ィ::::r'´　　　､　.ﾉ::::::::::)　　　　i:::::::::∨
　　　　　　　　　　　,　_ -‐´‐{:::::ﾄ_,,/.　　　`ﾆィ::r' ´ﾍ　　 .',::::::::::}
　　　　　　　　＞´　　　　`ゞ:::::ノ′､.i　　 {:::::{_,, -､}　　　 i:::::i::ﾘ
.　　　　　　／　　　　　　　￣　　　i′　ゝ:::ノ　　 `　､　.!::::l/
　　　　　　, '　　　　　　　　　　　　　　,′　　　　　　　　　ヽi::::::',
.　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　 ,′　　　　　　　　　　ヽ::::}
　　　　　′　　　　　　　　　　　　 ′　　　　　　　　　　　　　ヽ'
　　　　 i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨
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　　　　 i'ニニﾑ´ニﾆﾑ　　　　　 i　　　　　　　　　　　＿_　　 .|
.　　　　ﾏ三三ニニニ}　　　　　　/l　　　　　　　　____　ﾑニﾑ　 ,ﾍ
　　　　ﾏ´ﾆヽ三ニリ　　　　　ノﾊ　　　　　 f三ﾆ`´三三.} .∧:∨
　　　　　ゞ-≦ﾆ＞´　　　_　ｲ　　ﾍ　　　　 {三三ﾆ,, -ミﾘ.ｲ　i:::}
　　　　　　　　　 /￣､￣　　　 ',　　 /＼　　　　ヽニﾆﾍﾆﾆﾘ':::i　ﾉ:ﾉ
　　　　　　　 /.　　ﾍ　　　　　 ,　i　,′　　`ー,--‐‐‐‐､￣}:::::ﾍ ´

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　こうして国の後ろ盾を得た仕立て屋は、次々と他の仕立て屋を
　制してしまいました。他に売っている服よりも安く、代わりになる
　服が無いなら民草も仕方なく着るしかありません。こうして町には
　卑猥な格好をした人々で溢れかえりました。

826 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:44:29 ID:3hfnCAEs0
　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　,. -'"´ .,.､ｧ≠メ､.｀¨ー､
　　　　　　　　　 . l´~` 　　　　　　｀ヾ､　　.ヽ、
　　　　　　　　　／　　　　　　　　＿　　　ヽ　　　ヽ、
　　　　　　／／ ,.｀ヽ　　　　　ｲ ,r;.､｀ヽ　　　　　ヽ、
　　　　　　/　 .i　ヾﾂ　! 　　　　ゞﾞン　 |　　　　　 .ヽ
　　　　　 ./ 　　 --ノ´ 　　　ヽ .＿､　　　　　　　　 .ヽ
　　　　　/ 　　　 . ヽ　　､　　　　　　　　　　　　　　 i
　　　　 /　　　　 .＿ﾉ_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l
　　　　,'　　　　 .{　､_,､丶　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　i　　　　　冫ー 'ヽ､ __　　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　',　　　　 .｀　ー__‐　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　ヽ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　　　ヽ､_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　｀¨i　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
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　勿論、仕立て屋をどうにかしようと考えた者も居ました。しかし王様の
　お気に入りだけあって手を出しにくい上に、王様の浪費を抑えて国を
　富ませているのも事実。迂闊には関われなくなっておりました。
　そして仕立て屋は私腹を更に肥やすべく芝居を一つ打ちました。

827 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:44:48 ID:3hfnCAEs0
　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　 ∪ 　＼
　　　　　　γ⌒)　ノ三三三ゞ(⌒ヽ
　　　　　　／ _ノ　（＞）三（＜）＼ `､
　　　　　（　 <:::∪:::::（__人__）:::::∪| 　）
　　　　　＼　ヽ ::∪::::｀ ⌒´∪::／／

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　ある日、仕立て屋が珍しく頭を抱えている所を王様は見つけました。
　王様は仕立て屋にどうしたのか訊ねてみると、仕立て屋はこう答えました。
　「私は気が付いてしまったのです。王様が未だ一度も着こなしてない服が
　　ある事を。ですが、それを伝えるべきか迷っていたのです」と。

828 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:45:05 ID:3hfnCAEs0
　　　　　　　　　＿＿　　＿__
　　　　　　　／　　　,∨-ニ -ミヽ､
　　　　　 /　　／r､｀} ´r ､　　∨}ヽ
　　　　　 {!　 / /イ｀ ^ ￣｀ヽ　 ∨ﾄ',
　　　　　　ヽ／　 ,　　　　　　　ヽ ∨},!
　　　　　　イ /,　 {　l　　､　　',　　}　! }!
　　　　　　 { l.　 |,.lィ　 l-',―-ﾄl､ |　|､!
　　　　　　　 | ! ､´IVﾙ､　',VI､/ｲ　;　 !,}
　　　　　从ﾍ {'tｪｫヾ j tェォl/l.　|
　　　　　　　 | {　|,ﾊ""　 '　　 ""/ｲ.　!:.:.､
　　　　　　　 |ﾊ　{- ､＞,､｀_´.. イl､|　 !_:/_
.　　　　　　 /|从､!　　｀ヽ　,.. -‐　, /l/-､:.:ヽ
　　　　　l 　 ,.:'　　　　　　　　 /ｲ　　　}-'｀
　　　　　 | , '　　　　　　　　　　　 Y　　;
　　　　　 l.{ .;ｯ:.　　　　　　　　　　 ‘， j
　　　　　　人ﾞ´　　　　　　 .:ｯ;.　} ,'
　　　　　 ∧　ゝ,. ＿,.::　　:.,　　　　　人
　　　　　 {:', ',　 }　　　　　　｀　ー , ´　|
　　　　　 |:.:.､ヽ-､.　　　　　　　ｲ　　 |
　　　　　 |､:.:.', ', ‘，　　　　　 ,'　　 !--､
　　　　 /:.:.ヽ:.:, }　　,　　　　　　/､　／／!
　　　 {:.:.:.:.:.>､:! 　 ‘:，　　　　　 У ／:',:.:}
　　　　〉,／:.:.:lヽ　　ヽ_,..-　　{´ ／:.:ヽ:.',:.,
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　「その服とは何だ？」「妊婦の服です」王様の問いに仕立て屋が答えます。
　そう言えば確かに着た事が有りません。これでは御洒落好きの沽券に
　関わります。そう考えるな否や王様は服を脱ぎ捨ててしまいました。

829 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:45:21 ID:3hfnCAEs0
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　　　　　　　 //⌒ヽ､.ゝ-‐　¨￣￣　　｀¨¨''ｰ-x--┐
.　　　　　　 //　　.／　　　　　　　　　　　　　　　ヽ┴ ､
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　　　　　|/　.,'　　 l　|　|　l　'　　　　 |　　　 }　　　　　 ', 人
　　　　　||　 l　　l　|　|　|　|　|　　',. 　', |　　　 |　　　　　〈　}
　　　　　||　 ||　 |　|　|　|　|　|ヽ.　ヽ.　',|.　　 ├─--==..　}く )
　　　　　||　 ||　 |　|　|　|　|　|　ヽ　ﾍ　| 　　 .|　ﾆﾆ==‐‐-|　〉
　　　　　||　 || 　|　|　|　|　| .ﾑ-‐弋弌¨|.　　　|へ　二ﾆ=ｰ|/__
　　　　ﾘ　.人　l ｱ＞､.ﾙ'ﾙ' .ﾂ¨ｲ::;;;ﾍ7|' 　　 |f｀ }　　　　ﾊ:::::｀ヽ
　　　　　　ヽ|从,ｲ卞　　　　 ∨:::ﾉ |. 　　 | .::lj　／　ﾉﾉ::ヽ:::::::＼
　　　　　　　　　 | 　 | 斗　　　　 ¨¨.....|　　　 |ノ/彡─イ人:::::.ヾ:::::::ﾉ
　　　　　　　　　 | 　 |::::r 　　　 :::::::::::::| 　　 |¨/ 　　　　｀＜::::/
　　　　　　　　　 |　　'､　　　　　　　 |　|　　|.′　　　　　　｀¨ 、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ≧=-
　　　　　　　　　 | _L　_＼ `ｰ ´　　　 |　|　　|　　　　　　　　　　　丶　　　　　　　　　　　　　＞　　　　　＿_
　　　　　　＞　´く　＼、　ー─　、　.ｲ │　 j|　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　＞　　　　　　　　´
　　　　　 Y　 ,　´ __ヘｰ　　　　　 V　.|　|　八.　　　　　　 /　　　　　　　丶　　　　　　　＞ ´ 、
.　　　　｜ヽ｀¨ -､＼　　　　　　　 ’ .ﾚﾙﾙ'　 :.　　　　　　 ′　　　　　　　　 ` ー‐≠≦　ミ　　　≧
　　　　 |　／／ヽｰ　.ィ ’，　　　 ’ }.　　　｜　　　　　｜　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　≧ミｭ
　　　　　 |　｀¨／、ヽ/ 　 .∧　　　　ヽ　　　｜　　　　　｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　＼　　　　　丶
　　　　　　|　　ｰ　',｀/ 　　 .入　　　　＼γ｜　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　＼　　　　　＼
　　　　　　.!　　　　ヽ.　　 /　∧　　　　　＼.|　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　＼　　　　　ヽ
　　　　　　 l　　　　　　＼ /　　 ∧　　　　　丶　　　　　 .l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　＼　　　　 V
.　　　　　 :.　　　　　 .′　　 .∧　　　　　　＼　　　　| 　 ',　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ’，　　ヽ　　　 V
　　　　　 .八.　　　　　 l　　　　　∧ 　　　　　　　　｜　　V　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V 　　 ’
　　　　　　　 ’　　　　　　|.　　　　 ∧　　　　　　　　 .:　　｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V　　　V
　　　　　　　ヽ　　　　 :.　　　　　　 ’，　　　　　　　　　 ∧ 　　.l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Ⅶ　　 ’，
　　　　　　　　　ヽ.　　　 λ　　　　　＼　　　　　　　　∧　　 .: 　 ≧=──　 -　　　　　＿＿＿＿　　　| 　　　 V
　　　　　　　　　　ヽ.　　 /ﾊ::::..　　　　　＼　　　　　 .∧　　ム
　　　　　　　　　　　　ｰィ.　ｰ=-　＿＿_ 入:.＼　　　 /　　 .イ
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　「成程。確かに妊婦の服は着た事が無かったな。では仕立て屋よ、
　　進言の褒美として余を愛でる許可をやろう。そして新たに頼もう。
　　余に相応しい妊婦の服を仕立てるのだ」そう言い放ちながらも
　　一糸纏わぬ姿となった王様は、仕立て屋を寝所へ誘いました。

830 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:45:35 ID:3hfnCAEs0

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　　　　　　　　　　　　／ '´￣｀,ヽヽ.__,､
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　　　　　　　　　　　ﾍ､ﾄｨ≠=､｀｀`'ｨ≠ﾐﾒﾘ: |　　
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　その後の事は言うまでもありません。仕立て屋は思うがままに
　王様を抱き続け、王様も受け入れ続けました。そして王様の
　お腹には新しい命が宿りました。

831 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:46:22 ID:3hfnCAEs0
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 γ -ｭ.、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,､　／＼| 　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.ィ=≦￣￣!　　　　丶
　　　　　　　　　　　　＿＿＿_ ／　／　二　 Λ　　　　ヽ
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　　　　　　　　　〃　　　　 /　　〃　＼　＼＼.ﾍ　　　　 v
　　　　　　　　　 i{　　　　_ /　　　　|　　＼　＼＼'　　　　 V
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　　　　　　　　＼　八　ゝ　＼,ｨ芯.　 `　　¨　 |　|i∧ 　　　ヽ
　　　　　　　　　　　＼　＼{＼ﾄ､{.ヽヾ' ,　　　"" ﾄ､|i　|丶　　　 v
　　　　　　　　　　　＼　　　 }　|＼" 　-　' 　| ∧ 八丶　　　 l
　　　　　　　　　　　　＼　　 |　|　 }≧=-　_.ｲ:＼}/::.＼ﾍ　　　 l
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　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.／:.ﾍ′
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　　　　／　イ　　　γ ヽ　　　　　　　　　ヾ:.:.!!:.:.:.:.:.:|　　　　 γ┤　　　ﾊ__　 }　　 γ.ﾊ
　　∠ 、彡ー-　イ　　}　　　　　　　　＼ヾ:.:.:.:.:!　　　　__′ ゝ　　ノ　イく　Y　＼ﾊ
　三三三≧ｭ、ｿ Y {　｀´ヽ　　　　　　　　＼ヽ:.:.!　　　′　ヽ= T　　ニ>　ヽヾ　　} ｜
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　そして仕立てられた妊婦用の服を着て見せびらかす日々が始まりました。
　しかし、出産すれば当然着る事は出来なくなります。その度に王様は子を
　孕むのでした。そんな王様を見て民草はひそかに渾名を付けるのでした。

832 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:46:41 ID:3hfnCAEs0
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　　　　　 l､　ﾄ- lミ＼ヾﾄ;;;ﾊ!.ﾘヽ､　　　＼ヽ:.:.:｀丶､　　 ',　　　　　　　　　 l　　　　　j
　　　　　　　 / ､ヽ{ ｒ=、　￣〃〃　 ', ﾄ､　　ヽ:.:.:.:.:.:./　　　　j　　　　　　　　ﾉ　　　　 ′
　　　　　 / / ＼! 〃　'　　　　　　, ヽﾘ';,＼　γ￣丶＿,. 　ハ　　　　　　　'　　　　 /!
　　　　　 ! ｲ　　ﾄ､　　 r　フ　ｲ　　￣｀リ　　　ﾍ::.:.:.:.:.ヽﾊ　　　　 /　　　　ハ
　　　　　　　､!ヽ､　＼｀　､ _　イ　　　　　　　　　　　　 V::.:.,-'"´l　　　 /　　　　　　'　　v
　　　　　　ヽ　｀ヽγ´　　　ヽ　　　／　　　　　　 v /　　 } 　　 /　　　　　 , '　　　 v
.　　　　　　　　　　 ,′　　　ｰ、　イ　　　　l　　　　　 l　　　 ′　 ,.　　　　／　　　　ﾍ
　　　　　　　　　 l　　;; 　　　　＞　─　∧　　　　　 l　　 !:　 ,　　　　　／　　　　　　　',
　　　　　　　　　　　l　　〉　　　　γ　　　　　 ∧　　　　 :l　　 | ／　　　／　　　　　　 l
　　　　　　　　 !　　 '　　　 /　　　　　　　 ∧　　　　　ﾄ￣　　　　／ ‐- 　_　　　　　　　|
　　　　　　　　　　 |　　/ 　　　 ′　,rﾟ;;、　　　ﾊ　　　　 l ﾍ　　　 /　　　　　　ヽ　　　　　|
　　　　　　　　　 l 　 ′　　　　l　　ゞソ　　　　 λ　　　　 l｜　　 |　　　　　　　　＼　　 l
　　　　　　　 l　　|　　　　　　　　　　　　　　　 ∧　　　　　V　ﾉ　′l　　　　　　　　ﾍ　　l
　　　　　　　 ! 　ト、　　　　　丶　　　　　イゝ .l　　　　　 V ノ .ｨ/　　　　　　　　　 ',　l
　　　　　　　　 j　　ゞ::ヽ　　　　人　￣　　　　 l　　　　 Y／ィ　　　　　　　　　　　　 ', |
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　　　　　　　　　′　　　　j　　　　 ‘，　　　　　　ト　　　　　l　　　　／　　　　　　 !
　　　　　　　　 ′　　　 ′　　　　　 ‘，　　　　　　　ﾊ　　　　　l　　　 ,ｲ　　　　　　　　　　 j
.　　　　　　 ′　　　 /　　　　　　　　ﾍ. 　　　　　 ',　　　　 .l　　ノ｜　　　　　　　　 !
　　　　　　 ′　　　 /　　　　　　　　　ヽ､　　　.,_ _,.　､　　　 !イ´ 　 l　　　　　　　　　 l
　　　　　　　 ' 　　　 ./　　　　　　　　　　　　｀、　｀- ' 　',　　　 l'　　　 l　　　　　　　　 !
　　　　　　　'　　　　/　　　　　　　　　　　　　　 ` ‐-　-‐!　　　 !　　　 l　　　　　　　　 l
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　暇さえあれば裸になって交わり続ける『裸の王様』と。

833 名前： ◆PUnzh8CpR6[] 投稿日：2016/06/19(日) 10:47:30 ID:3hfnCAEs0

つい赤王ちゃまが動かしたくてやってしまった。では、ストーリースレの方にも投下してきます。

834 名前：どこかの名無しさん[sage] 投稿日：2016/06/19(日) 10:53:00 ID:JNS.Pv4U0

乙

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